日本刀のちょっとした描き方ポイント！

月刊エクスデザイン（仮）、今回で第4回目です。毎度おなじみエクスちゃんでお送りします！

最近皆さんのお仕事を見ていたら、何だか私もカッコイイ絵が描きたくなってきました・・でも、何を描くか悩むなぁ・・・

エクスちゃんみてみて！

マスターそれは！？

居合刀買ったんだぜ！ﾋｬｯﾊｰｰｰｺｲﾂｧｲｲｾﾞｪ！！

【天の声：志田氏】
説明しよう、写真の居合刀は居合道などに使用するもので、観賞用の模造刀と比べ強度が高く、拵えや重さ等が真剣に近いものなのだ。ちなみに、iltusa氏の持っている居合刀は打刀である。

かっこいいですー！

そうだろう？そうだろう！！

ハッ・・私ビビっときちゃいました！(シュババ！

一緒に写ｓ

【天の声：志田氏】
iltusa氏が言い終える間もなくエクスちゃんは自分のデスクへと消えていったのである。

・・・

【天の声：志田氏】
しばらくすると・・・

見てくださいマスター！どうですか！かっこいいでしょう！

うーん・・・これは・・・

・・どうかしましたか？

【天の声：志田氏】
そこへ背後から忍び寄る人影が・・・！

･･･本当にそれでいいのか？

・・・・・・・・・わｯ！い、一体どこから！

確かにイラストはカッコイイ、だが君は二つ見落としている。

ええッ！？いったいどこを見落としてるっていうんですか！どこからどう見ても刀を構えた男性ですよ！

･････････エクスちゃん。自分の過ちは簡単には気づかないものだ。

･････････！

【天の声：志田氏】
衝撃を受けるエクスちゃん！たつよ氏が語るこのイラストの真実とは！？エクスちゃんの過ちとは果たして！？！！！！！！

教えよう。その過ちとは･･････

ゴクリ･･････

来月へ続く・・・。

今すぐ教えてくださいよーーー！！！

ごめんごめん。それではお教えしましょう。

刀を描くときに気をつけたいポイントが2つあるので、それに合わせてイラストを修正してみましょう。

はい、お願いします！

まずは画像を貼るのでそれを見ながら聞いてください。

ポイント①「先端の形」
先ほど貼った図Aを見てください。刀の先端は"平地(ひらじ)と"鎬地(しのぎじ)"と"鋒(きっさき)"の三つのエリアに分けて見ることが出来て、図のようなバランスになっています。この形をしっかり描くことでぐぐっと刀らしくなります。形が崩れているとかっこ悪く見え、パースが狂う原因にもなってしまうので気をつけましょう。
(ちなみに平地と鋒の境目を"横手(よこて)"、鎬地と鋒の境目を"小鎬(こしのぎ)"と言います。)

なるほど(ﾒﾓﾒﾓ

見せてくれたイラストだと形が違っているから、まずはここを直す必要がありますね。

わわっ、そうですね・・・

ポイント②「棟(むね)」
図Aをもう一度見てください。刃の背面に"棟（むね）"という部分があります。形状は平らなものから丸いのまで数種類ありますが、iltusaさんが持っている居合刀は"庵棟（いおりむね）"なので▲の形になっています。これを描かないと薄っぺらく見えてしまい、重さや立体感が上手く伝わらない刀になってしまうので気をつけましょう。
※棟ついては刀が小さく描かれている場合は細かく描いても潰れて見えないので、単純に厚みを出すだけでも良いと思います、仕上げのワンポイントとして試してみてください。

ふむふむ(ﾒﾓﾒﾓ

見せてくれたイラストだと、厚みがなくペラペラした印象になって弱々しく見えるのでここも直しましょう。

わわわっ、確かにペラペラでした・・・

それじゃあ以上の2つのポイントを踏まえて調整してみよう！

...now drawing...

出来ました！

確かに日本刀らしさがでてます！わ～いありがとうございます！だからマスターがイラストを見たときの反応が薄かったんですね！

イエース

このポイントに気をつければイラストはもっとかっこよくなるんだ。

イラスト自体に大きな変化はないかもしれないけど、完成度が上がってより説得力のある絵になるよ。

確かに･･････私まだまだでした･･･

なぁに、一つずつ学んでいけばいいさ。そうすればもっと自分で思い描いたイラストが描けるようになる。

そうですね･･･日本刀は奥深いですね･･･！

日本刀に限らず薄そうな物でも厚みを意識して描くと立体感がでるよ。

マスター！私の更なる技術向上の為に写真撮らせてください～！

さぁこい！

パシャ、パシャ

良い写真がいっぱい撮れます～！

高かったけど、買った甲斐があるってものさ！

私も欲しくなってきちゃいます！

パシャ、パシャパシャ

僕も僕も！

【天の声：志田氏】
かくしてエクスちゃんは日本刀の知識をより確かな物としたのであった。だが私達はまだ知らなかった、これはほんの始まりに過ぎなかったという事を･･･

記事にある実写の写真は、強めのパースを意識して撮影してみたものなので、刀を描く時の参考にご活用ください。また、構えは有段者ではない者がポーズをとっているため、ポージングは独自に資料などご参考いただくとより良いかと思います。

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